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会計で人口減少問題を解決できるのか~「企業会計」2024年8月号~

  • 佐藤篤
  • 2024年8月20日
  • 読了時間: 2分

更新日:1月13日

「企業会計」2024年8月号の特集は「人口減少問題を会計で解決する!」でした。

「会計にそんな大それたことが出来るのか?」と思いながら、当該特集の「管理会計が人口減少問題解決の鍵」(高橋賢)を読みました。

 

人口減少社会の実態

  • 総務省が2024年5月20日に公表した人口推計(2023年12月1日現在)によると、日本の総人口は1億2,429万9千人で、前年に比べて56万2千人の減少となった。13年連続の減少。

  • 15〜64歳の生産年齢人口は1995年をピークに減少し続けている。

 

人口減少社会での課題

  • 供給サイドの問題は、生産年齢人口の減少による人手不足。特に非製造業(建設業や宿泊・飲食サービス業等)で深刻。

  • 一方、総人口の減少は、経済規模の縮小による需要の減退という問題も引き起こす。

  • 但し、生産性を上げ、新しい需要を喚起していけば、年齢構成比が変化し人口減少していく中でも十分経済成長を見込むことはできる。

 

労働生産性の現状

  • 日本生産性本部が2023年12月22日に公表した「労働生産性の国際比較2023」によれば、2022年における我が国の時間あたり労働生産性はOECD加盟38カ国中30位、1人当たりの労働生産性は同じく38カ国中31位と低位。

 

供給サイドの制約に対する処方箋

  • 従業員の多能工化

  • 人手不足によって生じるアイドル・キャパシティ・コスト(工場や店舗の遊休等)の問題については、企業間の連携によるキャパシティの相互利活用によって解消できる可能性あり(東大阪市の金型メーカーで形成されている「仲間型取引ネットワーク」やサントリーグループと大王製紙グループが共同で進めている貨物混載の取り組み等)。

 

需要サイドの制約に対する処方箋

  • ダイナミックプライシング等のレベニューマネジメント。これは需要と供給の調整弁としての役割も果たす。

  • 新たな需要の掘り起こし

 

サントリーグループと大王製紙グループの貨物混載

  • 飲料は重いため、重量的にはトラックの積載率が100%でも、容積ベースでは全体の60%に留まっていたところ、残りの40%に比較的軽い紙製品を敷き詰めることで、容積ベースでも100%に近づけることが可能となった。

 

感想

まずは、日本の人口の減り具合に驚きました。2年で百万人都市が一つ消えると考えると、絶望的な気分になります。


また、日本の労働生産性の低さの根本原因が何なのかが、よく理解できていません。随分昔から同じことが言われ続けている気もしていて、そのことは結局対処のしようがない部分に問題を抱えていることを意味するのではないかと想像します。

それが何なのかはわかりませんが。

 

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